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ココヘリと山岳保険の費用比較!遭難捜索費用と行方不明者の最後

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遭難捜索と天気

 

 

 

ココヘリとレスキュー費用と遭難捜索費用について

最近、遭難救助の保険として「ココヘリ」の認知度が上がってきましたよね!

 

ココヘリを使い、実際に遭難した方が救助された実績も増えてきましたので、山岳保険と併せて加入されている方も多いと思います。

 

「滑落・遭難事故の捜索・救助費用ってどれくらいだったんだ?」、「遭難して発見されなかった場合の経済的負担は?」を書いてきましたが、今回は「レスキュー費用や、遭難捜索救助費用のリスクをどのように減らすか!?」、「最終的に行方不明者はどうなるのか?」について書いてみたいと思います!

 

 山岳救助の補償で活躍するのが「山岳保険」ですし、遭難者の捜索に威力を発揮するのがヘリコプターですが、そちらに特化したサービスを展開している「ココヘリの詳細」についても併せて書いてみたいと思います!

 

とくに「ココヘリ」は、ヘリコプターでの捜索の実績も最近増えてきてますので、登山者にとっては見逃せないサービスの1つかな~と考えております!

 

記事の前半部分は「山岳保険」、後半はココヘリのシステムや遭難者発見の実績に触れながら、どんなサービスなのかを掘り下げてみたいと思います!

 

その前に、前回までに書いた山岳遭難事故に関する記事になります! 

 

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 滑落事故や遭難救助のレスキュー費用を計算した記事になります!

 

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 遭難し発見されないと、色々と「法律の壁」が残された家族の前に立ち塞がってきます。家族に迷惑を掛けないためにも、登山愛好家に知って欲しい内容になります!

 

 

山岳保険と遭難者の捜索について

山の中で「道迷い」や「滑落」してしまい、自力で下山できなくなると「捜索」が始まりますが、それに伴い非常に高額な「捜索費用」が発生する恐れがあり、遭難したまま見つからないと、前回記載した通り、最低でも7年間は生命保険やその他の優遇処置が受けれない事態になってしまいます。

 

経済的に非常に困窮することが予想されますので、それに備えて何をすべきか!?となると、やっぱり「山岳保険」に加入するしかありません。

 

しかし、その山岳保険で全てが賄えるのか!?を考えると非常に怪しい部分もございます。

 

まずは、「救助費用のリスクをどのように減らすのか?」を「山岳保険」についてと「それ以外の手段」から書いてゆき、最後に「最終的に行方不明者はどうなるのか?」を触れていきたいと思います。

 

まずは山岳保険ですが、実は2種類あることをご存知でしょうか!?

 

保険内容はほぼ変わらないんですが、「年間契約」と「1日契約」がございます。

 

一番馴染み深い年間契約の山岳保険ですが、こちらは私が説明する必要がないほど有名ですし広く知られておりますよね!

 

日本山岳救助機構会員制度の「JRO(ジロー)」について

一番メジャーな山岳保険としては、「日本山岳救助機構会員制度」「JRO(ジロー)」が有名ですよね!

 

ちなみに、「ラーメンジロー」や「冠二郎」とは全く関係ございませんので、念の為記載しておきます(笑)

 

気になる山岳保険の「JRO」の加入費用は、初回の場合は入会金2,160円(初回のみ)、会費は年間2,160円で、合計4,320円(税込)になっております。

 

また、救助費用の実績に基づき、別途「事後分担金」の追加費用が発生する仕組みになっており、過去の実績からすると、だいたい1,000円位で収まっております。

 

 

日本山岳救助機構会員制度

 

そこら辺を加味すると、初年度は、4,320円+事後分担金約1,000=約5,320円(税込)

 

2年目は、入会金がなくなり、会費2,160円+事後分担金約1,000円=約3,160円(税込)になります。

 

なお、「日本山岳救助機構会員制度」の「JRO(ジロー)」は、捜索・救助費として、330万円まで補填してくる契約になります。

 

 

JROジロー

 

JRO加入費用※日本山岳救助機構会員制度より出典

 

 

そして「1日山岳保険」ですが、こちらも各社色々とプランが有ったりします!

  

モンベルの山岳保険について

登山愛好家にとって馴染みがあるメーカーである「モンベル」でも、山岳保険を取り扱っております。

 

 

モンベル山岳保険

 

モンベルの山岳保険は、宿泊日数や、保険の内容によって補償も違ってきますが、保険料500円で、結構良い保証がついてきます。

 

250円と言う保険料のプランもありますので、簡単な日帰り登山ならこちらでも良いかな~っと思います。

 

また、「モンベルポイント」も付加されますので、さらに割安になるのは嬉しいですよね♡

 

しかし、こちらのプランだと「遭難捜索費用」が補償されておらず、そちらが含まれたプランだとお値段がモリッと上がり、こんな感じになります!

 

 

モンベル山岳保険料500円

※モンベルより出典

 

モンベルの方は、捜索費用の保証が100万円だと、保険料が2,000円ですので、圧倒的にジローの方が割安になります。

 

尚、ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマー等の登山用具を使用する山岳登はん等の事故については、「救援者費用等補償」で補償されません。

 

これら登山用具を使わない、無雪期の一般登山道を歩くだけなら、一番最初に記載した「野遊び保険」で捜索・救助費用も保険で賄ってくれます。

 

ヤフー・ソフトバンクの山岳保険との比較について

また、ヤフーやソフトバンク等も、似たような保険があります。

 

ヤフーの場合ですと、「山大好きプラン」と言う保険が発売されていて、保証の内容によって、330円~1,070円で選べる感じです。

 

 

ヤフー山大好きプラン保険

ヤフー山岳保険

※ヤフーより出典

  

私は、ガッツリとテント泊縦走する時に、こちらの保険を掛けて、保証を厚くすることがございます。

 

また、似たような山岳保険をソフトバンクでも発売しておりまして、こちらも300円~600円のプランがある感じです。

 

 

ヤフー山岳保険料金※ソフトバンクより出典 

 

保証内容によって金額が異なりますが、それでも内容的には悪くないな~と思います!

 

山岳保険ジローとモンベルの保険との比較

年間契約の「山岳保険ジロー」とモンベルの1日500円保険プランと比較するとこんな感じになります。

 

ジローの初年度は約5,320円ですので、それを500円で割ると=10.6/日になりますので、山登りを年間11日以上やられる場合は、山岳保険ジローの方がお得と言えます。

 

2年目以降は、山岳保険ジローの費用は約3,160円ですので、500円で計算すると=6.2/日になります。

 

しかし、「捜索費用がない保険に意味があるのか」といった疑問も有りますし、捜索以外の保障が薄い山岳保険ジローだと不安な部分もありますよね。

 

ですので、「遭難者の捜索費用」をメインに考えるならジロー、登山中の怪我や入院、死亡した時の補償は1日プランなどの「国内傷害保険」の方がメリットがある感じですかね。

 

お互いを補完する意味合いで、長い期間縦走する時などは「山岳保険ジロー+1日保険」で保証をパワーアップさせるのも効果的だと思います!

 

しかしながら、最初に計算した「捜索・救助費用」を考慮に入れて保険の補償内容を見てみると、山岳保険ジローの捜索費用代として330万円出ますが、それでも足りないことが分かります。

 

全て民間で捜索すると、1日辺り「260万円前後」費用が掛かるかと思われ、330万円だと2日分にもなりません。

 

ただ、最初の1週間前後は、「警察」、「消防」等の公的機関が行方不明者の捜索をしてくれますので、その点も考慮すると、保険の補償をどこに重きを置くか迷ってしまいますよね。

 

「生命保険」に入っているのであれば、「捜索費用」に厚い補償のものが無難かも知れませんよね。

 

 

 

ココヘリ(COCOHELI)の遭難捜索費用と発信機について

遭難した登山者を捜索するうえで大活躍する「ヘリコプター」ですが、そちらでの捜索に特化したプランがあったりします。

 

「ココヘリ(COCOHELI)」と言うサービスなのですが、加入者にビーコンみたいな「発信機」を無償で貸してくれて、その電波を使って遭難者の居場所をヘリコプターで特定してくれるものになります。

 

気になるココヘリの費用ですが、こんな感じになっております。

 

 

ココヘリ捜索費用

※ココヘリより出典

 

 

ココヘリは、初年度のみ入会金がありますが、2年目以降から3,650円なので、1日10円の費用負担でヘリコプターで捜索してくれます。

 

1分1万円する高額なヘリコプターでの捜索を、ココヘリなら割安で使えるのは非常にメリットがありますよね!

 

そんなヘリコプターで遭難者を捜索してくれるココヘリのサービスですが、Amazonでも購入できたりします。

 

 

ココヘリは、かなりの確率で遭難者を発見してくれそうなシステムですが、若干、微妙な点もございます。

 

ココヘリついて調べた結果、私が気になった2つの点を書いてみたいと思います!

 

ココヘリの捜索ヘリコプターの出動時間は「午前8:00〜日没まで」になっている

ココヘリのシステムが、何故、微妙に感じたかと申しますと、「緊急用のコールセンター」に連絡して初めてヘリコプターでの捜索になると思われるのですが、山の中ですと携帯の電波が届かない所も多く、家族が異変に気付くのは夜になってからだと思われます。

 

ヘリコプターでの捜索時間が、午前8:00~日没までになっておりますので、このタイムラグは結構大きいと思っております。

 

夏ならまだしても、寒い時期に山の中で一晩過ごすのは致命的になる事もあるかな~と思ってしまいました。

 

ココヘリはヘリコプターで捜索しますが、発見しても救助はしてくれない

ココヘリの方で用意したヘリコプターで遭難者や滑落者を発見すれば、直ぐに警察・消防に居場所を引き継いでくれるそうですが、発信機を警察・消防に渡せば話が早いのでは?と、思ってしまったヘソ曲がりな私です(笑)

 

それでも、1日10円で捜索し短時間で発見される確率が上がるならココヘリは「安い投資」であるともいえます!

 

ココヘリの実績と山岳保険で登山の安心と補償のお勧め!

災害でもそうですが、「72時間の壁」といって、その時間を過ぎると一気に生存率が低下すると言われております。

 

今までのココヘリの実績からすれば、かなりの高確率で居場所を早期に発見してもらえます。

 

直近でも、ココヘリが遭難者を見つけた出した事例があったそうです!

 

また、ココヘリに加入していた方が遭難し、発信器を使い無事に救助された方が、年間で5件前後コンスタントにあるみたいです。

 

早い場合ですと、約3時間で遭難した方を発見した実績がありますので、加入しているとかなり安心ですよね!

 

居場所が分かれば大規模な捜索をしなくてすみますし、警察・消防が捜索をしてくれる1週間以内に見つかる可能性も高まりますので、山岳保険の補償内で費用の方も済むかと思います。

 

そう考えると「登山用の保険(ジロー)」+「ココヘリ(KOKOHELI)」で登山におけるリスクが相当低減されますよね。

 

初年度はアレですが、山岳保険とココヘリをセットにしても、年間7,000円前後で安心を変えれば安い買い物なのかも知れません。

 

長期の捜索は非常に高額になりますので、いかに短期間に見つけだすかかが色々な意味で重要なことですよね。

 

どんなスタイルで山登りをするかによって、リスクも色々変わってきますので、自分に合った保険に加入することが大事ですよね~。

 

山登りを始めたばかりの方は、山岳保険(登山保険)に入ってなく、無保険の方も多いと思いますが、とりあえず「1日保険」をうまく利用してリスクに備えるのもアリだと思います!

 

今回、調べてみて「ココヘリ」+「年間or1日保険」のセットが良いのかな~っと感じた次第です。

 

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ココヘリ、ジローは「山岳保険」ではありませんので、メリットとデメリットが存在します。

その辺について書いた記事になりますので、良かったら参考にしてみて下さい!

 

遭難し発見されなかった行方不明者の最後はどうなるのか!?

最後になりますが「最終的に行方不明者はどうなるのか?」を簡単に触れて終わりにしたいと思います。

 

3回にわたって書いた内容を、「時系列」で纏めてみると、こんな感じになるかと思います!

 

 

遭難発生  →  捜索開始  →  7日目前後:警察・消防等の公的機関の捜索打切り  →  民間による捜索  →  2週間後(?):資金難で民間の捜索も中止  →  家族・友人等によるボランティア捜索  →  7年後:家庭裁判所で「失踪宣告」(死亡確定)  →  50年後:遭難者を知る者がいなくなる  →  100年後:ふとしたキッカケで死体を発見。

 

100年後の時点では、どのような扱いになるのか!?

 

かなり気になりますよね???

 

そちらにつては、下記記事で書いてますので、興味がある方は読んでみて下さい。

 

こちらの記事を読んで頂けると「遭難発生~身元不明の死体発見」迄の全てが繋がるかと思います!

 

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身元が分からない行方不明者が発見されると、色々な運命が待っております・・・。

 

ココヘリと山岳保険のまとめ

今回は、ココヘリのサービスと、山岳保険の保証や費用の負担について書いてみましたが、色々な商品があって、正直迷ってしまいますよね。

 

山で遭難してしまい、生きている死んでいるか分からない状態になってしまうと、残された家族や親族・友人にとっては、経済面もそうですが、精神的にも大きな傷にを負う事になってしまいます。

 

死亡が確認されれば、ある程度時間が解決してくれる部分もありますが、それが出来ないと「心の整理」が何時まで経ってもつきませんしね。

 

好き勝手な事をズラズラと書いてしまいましたが、登山と言う趣味は色々とリスクが高く、そして「金食い虫」であると改めて実感した次第です。

 

登山のリスクに対する考え方は人それぞれだと思いますので、どれが良いかと言うのは難しいですが、今回書いたココヘリと山岳保険に関する記事が何かの参考になれば幸いです。

 

そして、懸命な捜索にも関わらず、未だ発見されていない数多くの遭難者が、1日でも早く家族の元へ戻れる日を切に願っております。

 

楽しく登り、楽しく下山し、楽しい山での思い出をモリモリと残していきたいもんですよね!

 

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ファイナンシャルプランナーの資格を持っているのですが、その知見を活かして山岳保険のメリット・デメリットについて分かりやすく解説した記事になります!

 

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ココヘリと山岳保険と一緒に登山の死亡事故に備える保険として大変お得な「互助会」について書いた記事になります!

お葬式のぼったくりが非常に多いですが、葬儀費用を安くできるメリットもありますので、良かったらご参考にしてみて下さい!