アオヒゲ危機一髪♪ 樽の中身は何だろう!?

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遭難救助費用はいくらか!?実体験から計算すると驚きの金額が・・・

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遭難救助

 

 

遭難救助費用はいくら掛かるのか計算してみた経緯

よ~やく仕事が「閑散期」に突入なんですが、それと同じくして私が住む神奈川県は「梅雨入り」してしまう感じです。

 

山登りして「爽やかな汗」をかいている自分が大好きな私なんですが(?)、この時期暇なのに山に行けれず、「酷い仕打ちだよな~っ」と思っている誰かさんでございます。

 

疲れを癒して夏の計画をしなさい!と言う、神の思し召しだと思っているんですが、今日は、過去に遭った「滑落・遭難事故の捜索・救助費用ってどれくらいだったんだろう?」を計算してみようと思います!

 

この閑散期に、勉強を兼ねて色々な会社の解析をするんですが、その一環として興味が沸き、算出してみることにしました!

 

「勉強熱心」とも言えますが、どっちかと言うと「暇なオジサン」、「金勘定が大好きな守銭奴なオジサン」とも言えますよね(笑)

 

いつぞやに書いた「ヤマレコの解析」と同じく、こちらも独断と偏見での計算になりますので「話し半分以下」で眺めていただけたら幸いです!

 

 当ブログのメインカテゴリーの1つを占める「遭難・滑落・熊関係他」ですが、そちらで書いた「丹沢山塊での滑落遭難事故」をネタにして遭難救助費用はいくらかになるか?を計算してみたいと思います!

 

今までの人生で2回ほど、滑落して怪我をした登山者の救助に携わったことがあります。

 

たまたま近くに居合わせただけなんですが、どちらも酷い怪我をしていて、あの光景を中々忘れることができない感じです。

 

 

滑落し遭難した登山者を救助をした時の顛末について

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こちらの記事で、滑落し遭難した登山者を救助した時の事を詳しく記事にしたんですが、ご面倒でも1度読んでいただけると遭難し、捜索が始まる流れが分かるので、話が早いかもしれません。

 

お忙しい方の為に、記載した救助の内容について簡単に書くと、

 

 

「おじいちゃん(登山者)が滑落して大変だったんだよ♡」

 

 

になるかと思います!

 

え?簡単すぎて全く伝わらないよ???

 

え~そこら辺は無視して先に進みたいと思います(笑)

 

僅か1行で終ってしまう滑落・遭難の救助だったのですが、救出されるまで長い時間が掛かり大変な1日になりました。

 

遭難救助費用のヘリコプター代金について

 

山登りをされてる方ならよくご存知かと思いますが「山岳事故の捜索」・遭難救助費用」は、とても高額になります。

 

山と言う非日常的な場所で「滑落」、「転落」等で怪我をしてしまうと動けなくなり、自力での下山が困難になってしまいます。

 

 また、「道迷い」をして山の中を彷徨うような事になると、探す方も大変で、多くの労力と時間が必要になってしまいます。

 

そんな時に大活躍するのが「ヘリコプター」でございます。

 

民間の場合、遭難者をヘリコプターで捜索する相場は、「1分1万円」と言われております。

 

1時間で60万円ですので、相当高額な請求が来ることが分かりますよね・・・。

 

そこら辺をふまえて、少し纏めてみたいと思います!

 

まず、滑落事故がおきたのは「丹沢山塊」なんですが、こちらは街からも近く、交通の便も良い所になります。

 

 滑落事故の発生時間は、だいたい14:30頃だと記憶しているんですが、滑落事故現場は携帯電話の電波が届かず、電波を探しながら登山道を下って119番いたしました。

 

この間、たぶん15分くらい。

 

119番から110番に転送され、顛末を説明し、「ヘリで救助に向かう」となったので、多分、15:00過ぎにはヘリの基地から飛び立ったと思われます。

 

連絡したものの、中々事故現場には現れなかったんですが、色々とトラブルが有って救助が難航し、「燃料切れ」をおこしてしまい途中で引き返してしまいました。

 

次のヘリは、「横浜」から来ると警察から連絡があり、15分ほどで現場に着たんですが、やはり救助が難航してしまい、結局、ヘリから降りた救助隊が現場についたのは18:30近くになりました。

 

この間、約3時間以上ヘリは飛びっぱなしで、捜索・救助にあたった事になります。

 

 

救助するのに掛かった人員数について

 

そして、救助の人員ですが、ヘリに搭乗し、事故現場近くの山から降りて駆けつけた隊員が3名。

 

その後、地上から救助に駆けつけた隊員が10名ほど。

 

下山した登山口の所(林道)で指揮を取っていた隊員が3名。

 

滑落現場にたまたま居合わせた登山者のうち、救助のお手伝いをしたのが私を含めて4名。

 

合わせて、20名前後の人間がこの事故の為に動員されたことになります。
※人数については、多少、増減があるかも知れません。

 

事故現場は、既に真っ暗だったので、地上から救助で登ってきた隊員は、「投光機」をはじめ、小さな発電機?みたいな物を装備し、とても重装備でした。

 

そして、既に21:00を過ぎていて最寄のバスが既に終っていたため、捜索に協力した登山者を警察の車両で駅まで送り届けてもらいました。

※私はバイクで来ていたので、登山口近くの駐輪場まで送り届けてもらった。

 

遭難救助の費用がいくらになったのか計算してみる

 

ザックリ書くと一連の流れはこんな感じなんですが、救助活動を警察や消防を抜きにし、「全て民間の救助でやった場合」と仮定して、遭難救助費用の金額を当てはめてみたいと思います!

 

まずは、高額が予想されるヘリコプターによる捜索・救助費用です。

 

冒頭に記載してますように、1時間60万円ですので、15:00~日没近くの18:00までと仮定し計算すると、

 

◎ 60万円×3時間=180万円

 

こちらは、ヘリコプター1機で捜索の場合ですので、広範囲になれば2機、3機と必要になり、芋づる式にモリモリ加算されていきます。

 

 

そして、多くの人員が救助に参加してますので、そちらの日当の計算もしなくてはいけません。

 

日当の相場は、だいたい3万円/日ですので、20人動員した前提で計算すると、

 

◎ 3万円×20人=60万円

 

 

日当とは別に「交通費(ガソリン代)」も支給しなくてはいけませんので、そちらが5千円/人として計算すると、

 

◎ 5千円×20人=10万円
※駐車料金が掛かるなら、さらに負担額が増えるかと思われます。

 

 

さらに、7時間以上救助に時間が掛かってますので、本来なら「お弁当」も必要になってきますし、2次災害に備えて捜索者の「保険」にも入る必要がございます。

 

お弁当代が1食1,000円(飲み物代含む)、保険が500円とすると、合わせて1,500円。

 

◎ 1,500円×20人=3万円

 

 

また、夜間のため、投光機や救助に使うザイル、無線機、電話代等もタダではございません。

 

投光機を借りて現場に持ってくる運送費も掛かりますので、ザックリ救助の道具費用として、

 

◎ 10万円/日

 

 

こちらを合算し、遭難救助費用を算出してみると・・・

 

ヘリコプター代金180万円+人件費(交通費・食事他含む)73万円+経費10万=263万円/日になります!

 

 

ザックリとしたな計算なのでアレですが、それでも交通の便が良い神奈川県と言う立地を加味しても、1日260万円前後の高額な救助費用の請求がくる事が予想されます!

 

 今回、滑落し遭難した事故現場が直ぐに特定され、1日で救助されたから良かったものの、これが1週間や10日、1ヶ月と捜索期間が長期になると「庭付き一戸建て」を余裕で買えるほどの高額請求が予想されます。

 

もし、単独で誰も見てない所で滑落してしまったらば、なかなか遭難場所が特定出来ず、遭難者の発見にだいぶ時間が掛かってしまったのではないかと思われます。

 

その点、今回遭難してしまった方は、複数(3人)で来ていたので、その点が本当に幸いした滑落事故だったと思っております。

 

遭難救助費の負担について

それにしても、色々な捜索・救助費用が多く掛かり、計算してたら頭がクラクラしてしまいました・・・。

 

こりゃ~意地でも山で遭難なんかできないですよね・・・。

 

今回、全て警察・消防の捜索になりますので「遭難者の救助は無料」だったと思われます。


この捜索・救助費用の負担は、自己負担にならず、全て「税金」である事を忘れてはいけません。

 

各自治体で、「遭難者の救助の有料化」が進んでおりますが、どうしようもない場合は除き、ある程度の費用請求は必要だよな~と思ってしまいます。

 

遭難救助費用が無料だと思えば、安易に警察・消防に通報し、大した怪我でもないのに救助に来てもらう輩が増えてしまいますしね。

 

そんな高額になってしまう救助費用ですが、そのリスクを減らすためにはどうしたら良いのか?を次回書いてみたいと思います!

 

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遭難救助費用の負担と捜索して発見されなかった場合はどうなるのか?について書いた記事になります!

 

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遭難救助費用を負担してくれる山岳保険のメリット・デメリットについて詳しく書いた記事になります!

ファイナンシャルプランナーの資格を持っている私の私見も交えて解説してますので、良かったら参考にしてみて下さい!