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アオヒゲ危機一髪♪ 樽の中身は何だろう!?

登山と写真撮影が大好きな「自称爽やかなオジサン」の日記です。

目の前で滑落!その時あなたはどうしますか!?(前編)

今日は、毎年必ず起こる「滑落山岳事故」について自分の経験を少し書きたいと思います。

 

誰しも事故なんて起こしたくはないと思いますが、気をつけていても起こってしまうのが怖いところですよね。

 

事故が起き、その後どのような過程を経るのか顛末を事前に知っておくのも、なんか有った時に良いかなと思い記したいと思います。

 

なんだかんだで15年近く滝巡りや山登りをしているんですが、その間で2回ほど目の前で滑落事故を目撃し、「第一通報者」の任を受けた事が有ります。

 

1つは山梨県の「西沢渓谷」で目撃したのと、もう1つは私のホームグランドである丹沢山塊で6年ほど前にあった滑落事故です。

 

西沢渓谷の方は、人間不信になる出来事が有り、まだ書きたくないので、今回は時効と思われる丹沢山塊の方を書きたいと思います。

 

書いてみたら、大分長くなってしまったので、前後編の回に分けて載せたいと思います。

 

今回の話は、忘れもしない10月下旬の三ノ塔尾根での滑落事故です。

 

事故現場付近の地形図になります↓

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※滑落現場は、☆印の付近です。

 

標高もさほど高くなく(1,200m前後)、馬鹿尾根で大して険しくもない三ノ塔尾根で滑落?って思うかもしれませんが、(私でもそ~思う)事故はどこでも起こるんだな~ってその時は率直に感じました。

 

ボチボチ紅葉が始まったいた頃で、その日は晴天で登山者も多く、14時頃に三ノ塔の山頂に着き、風も冷たく強かったので、早々に下りようと大倉方面(登山口)に続く三ノ塔尾根を使って下っていた時です。

 

30分ほど下ると、前方に3名のグループ(男性1名女性2名、3名とも70歳前後)が

歩いていて、2名が先行し、1名(女性)が遅れて続いておりました。

 

どこかでその女性を抜きたいな~と、思いながら後ろを歩いていたんですが、ちょっとした平地の部分で、先行する前の2名が遅れた女性を待つために止まり、(写真参照)崖を背にこちらを見上げながら様子を伺っておりました。

 

f:id:aohige0718:20160829205715j:plain


だいぶ離れた距離が近づき、合流するつもりは無かったみたいで、先に進もうと男性が振り返った時に、後ろが崖であることを忘れていたのか、そのまま進み、そして滑り、そのまま崖に落ちてしまいました。


もしかすると、70代とやや高齢で、時間的にも疲れていたのかも知れません。

 

顛末を一部始終登山から見ていたんですが、当初、そんなに深く切り込だ崖だとは思わず、直ぐに這い上がってくるだろうと安易に思っていたんですが、いつまでたっても全然上がってこず・・・

 

隣にいた女性が、悲鳴にも似た声で「早く来て!!」と、助けを呼ぶ声がし、慌ててそちらに向かい崖下を覗き込むと、居るはずの男性の姿が見えず、30M位先まではなんとか見える感じでしたが、それ以上先に落ちている事が容易想像できました。

 

こりゃ~大変だ!っとなり、私だけではどうにもならんとすぐ理解し、助けを呼ぼうっと、携帯の電源を入れると、案の定、電波は圏外でありませんでした。

 

ここから登り返すか、それとも下るか悩んだ結果、山頂に戻るのも1時間は掛るだろうし、着いたところで電波が有るかどうかも分からない。

 

とりあえず2時間歩けば下界に到着できる所に居るので、下りながら電波を探す事にし、荷物をデポし滑落した方の名前と年齢、血液型を聞き、携帯片手で下る事にしました。

※今思うと、お水も持って行くべきだった。

 

少し下りると、「ここは三ノ塔尾根⑤」の標識の周辺に電波が微かに有り、試しに119番へ通報致しました。


「丹沢山塊の三ノ塔尾根で70代の男性の方が滑落しました。見えない所まで落ちてしまって、どーにもならいんで救助お願いします。」

 


119番
「もしもし、申し訳ない、こちら足柄上消防で管轄でないんで、管轄の松田警察に転送するんで、そのままでお願いします。」

 


110番
「・・・・、もしもし、滑落ですか?三ノ塔尾根のどこら辺ですか?あなたは同じパーティの人?あと、お名前と電話番号教と状況を教えて下さい。」

 



「アオヒゲと申します。私は通りすがりの者です。3人パーティーの内の1人で70代男性が滑落した感じです。電話番号は090-・・・・。滑落場所は標識の5番~6番の間だと思います。」

 


110番
「表尾根でなく、三ノ塔尾根ですね。ヘリで吊れそうな感じですか?」

 



「崖なんで、空は開けていると思うんですが、だいぶ落ちているんで滑落者の場所が分からないんですよ。落ちた深さからすると、かなり怪我もしてると思います。」

 


110番
「ヘリと地上からもチーム組んで向かわせますんで、携帯の電波の届く所に居て下さい。充電は大丈夫ですか?」

 



「充電は大丈夫です。一回現場に戻りたいので、一時的に繫がらなくなるかも知れませんが宜しくお願いします。」

 

無事に助けを呼ぶことができ、ヘリがくる事を伝えに登り返す事に・・・

※この登り返しが水がなく辛かった。

 

現場に戻ると、パーティーの方とは別に3名の登山者がおり、その内の2名が滑落した方のすぐ近くまで行って介助しておりました。


後から聞くと、私が荷物も持たずに走って下りてる姿を見てたらしく、ただ事でないと思い直ぐに駆けつけてくれたそうです。

 

ヘリと地上から救助の方が向かっている事を伝え、現場近くに携帯の電波が立つ所が無いか探しまわった結果、滑落した崖の反対側の斜面に少し繋がる個所が有り、そこに携帯をパーティーの女性に託し、私も滑落した箇所まで下りてみる事にしました。

 

50M以上は落ちた所に、岩と木になんとか引っ掛かっている滑落者を、2名の登山者が寄り添い、落ちないように支えている姿がありました。

 

かなりザレてて急な斜面で、既に膝が笑っていた私は近づくと二次災害になりかねないんで、遠巻きに状況交換をする事にいたしました。

 

滑落者の意識は有るもののウツラウツラで、頭と腕から結構出血が有り、胸と腰も強く打ってるみたいで動けない状態で、しきりに寒いと言っていたそうです。

 

止血用と寒さ対策でタオルが欲しいとの事で、また、喉が渇いたとの事で、登山道まで往復しタオルと私のお水を取りに行き、それを飲ませて救助がくるまでそこで待つことにいたしました。

 

長くなりましたが、続きは次回(後編)とさせていただきます。

aohige0718.hatenablog.com